FPができる”信用”への投資とは?

昆知宏

「人生で大事なのは信用への投資だ!」

ビジネス書を読むとよくこんな記述があります。

有名なホリエモンも、

”相手がどのように評価し、信用してくれるかどうかは
こちらでコントロールできる問題でないのだ。

特になにもないゼロの人間が、
私を信じてくださいと訴えても
なかなか信用してもらえないだろう。”

※著書「ゼロ」より引用

と本の中で書いています。

これってピンとくる人来ない人。
さまざまかと思います。

私も若いうちはそうは言われても、
何からやっていいのだろうか!?

とよく分からない時期がありました。

しかしFPという仕事をしていると
信用は何よりも大事ということに
気付きますよね。

命の次に大事と言われている”お金”を
扱うわけですから、

早い話”信用できない”やつには、
絶対に相談したいとは思わないはずです。

今日は何でこの話題にしたかというと、

先日私自身が不信の目で見られた
経験を実際にしたからです。

何か空気がおかしいぞ!?

具体的なエピソードはこうです。

先日、これから家を建てる予定の
相談者のつなぎ融資契約の場を
セッティングし同席をしました。

相談者のお母さんが土地所有者なので
担保提供に入って頂く形です。

息子さんからは当日の融資契約の
説明をきちんとされていたわけでは
なかったことに加えて、

つなぎ融資の金融機関は一般的には
名が知れていないので、
とにかく不信がられたというわけです。

しかもFP(私)、金融機関、司法書士と
おじさん3人で一緒に行たため
ビジュアル的にも怪しいわけです。

今のご時世でお母さんのその対応は、
決して間違っていないと思います。

なんか様子がおかしいなとは
思いつつも契約は進み、

終わったかなというところで、

「ところでこの契約本当に大丈夫なの?
息子を前にして言うのもなんだけど、
あなたたちは信用できるのかしら?」

という展開になったのです。

息子さんは、

「ちょっとそんなこと言うのやめてよ。」

みたいな展開になり、

さてこれはどう対応するのが、
正解でしょうか??

それぞれの言い分は?

金融機関
「そうはおっしゃられても、
信用していただくしか...。」

司法書士
「車で5分のところで逃げも隠れもできない
ところに事務所がありますから
いつでもお越しなさってください。」

FP
「...。」

私はどう返そうかなと迷っていたら
相談者の奥さんが、
(お母さんから言うと義理の娘さん)

「お母さん、テレビにも出ている人で、
私たちが最初に出会ったのも新聞社さんが

やっていたセミナーだったから、
信頼できる人だから大丈夫だよ。」

と助け舟。

「くぅー、いいこと言うねぇ」と思う私(笑)

そしたらお母さん

「そうなの!それなら大丈夫ね。
ごめんなさいね。変なこと言って。
というかそんなすごい人なの!」

とそのあとは和やかな雰囲気に
なったのでした。

マスコミはやっぱり最強です

私は独立した当初、
とにかく信用できる媒体に

どうやって露出していこうか
ばかり考えていました。

独立したての謎のFPには、
当然向こうからは声がかかりません。

なのでお金を払ってでも、
(スポンサーになってでも)

メディア露出を繰り返していきました。

特に新聞とTVは重点的に意識し、
自分にはなかった信用を
代わりに作ってもらったのです。

これは信用への投資ですよね。

もちろん日々の仕事を誠実に
こなすことは当然のことですが、
それだけでは”伝わらない”のです。

しかし今回のような社会的信頼のある
媒体に登場していると、

”それだけで”

信用してもらえるという効果は、
我々FPは無視でないでしょう。

自分で信用してくださいというよりも、
メディアの信用力を貸して頂くというのは

1回きりではなく繰り返し行うことが
有効です。

特に信頼性への投資にあまりお金を
かけてこなかった方は、
きっと悪くない投資となるでしょう。

昆知宏
新潟の住宅会社に営業として勤めた後、『特定の会社に属さずに、客観的な立場から住宅購入をサポートできるFPになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするFPとして、新潟でこれから家を買う方への相談を行っている。コンサルティングフィーは土地建物価格の1%と高額ながら、多くの顧客に支持されている。

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