『うちの所では、FPに
相談する文化がないから・・・』
これは、FP業界にいると耳に
タコができるくらい聞く言葉です。
特に、これから開業を考えている人
はこの言葉をよく口に出します。
なかには、このせいでFPとして
独立することを諦めている人もいます。
また、面白いことに、
「都心の方なら違うかもしれないけど、
私は地方だから相談する人はいない」
という人もいれば、
東京や大阪の人も
「FPに相談する文化はない」
と言います。
文化は存在するのか?
結論から言うと、
『FPに相談をする文化』
なんてどこにもないんですよね。。
日本FP協会が出している、
"資産運用とFPに関する意識調査"
の統計データを見てみると、
『FPにお金を払って
相談をしたことがある人』
というのは、、、
関東で2%ちょい、
中国・四国地方で1%くらい。
その他の都道府県で
0.5%くらいのようです。
この現状を見てみれば、
日本全国どこにも
『FPに相談をする文化』
というものは存在しない、
ということになります。
都心と地方を比較しても、
たかだか1、2%の違いです。
文化が大事なのか?
大事なのは、FPに相談する文化が
あるかどうかではなく、、、
FP相談が必要だと思ってもらう力です。
元から文化がなければ成功できない、
というのはおかしな考えだと思います。
最近ヒットした電化製品で、
『レイコップ』というものがありますよね。
掃除機みたいな形状の、
ふとんクリーナー製品です。
この商品がでるまでは、
消費者は別に、
『家電製品でふとんをキレイにしたい』
と思っている訳ではありませんでした。
つまり、
『家電製品でふとんをキレイにする』
という文化がなかった訳です。
でも、この商品は大ヒットしました。
なぜなら、、、
"この商品を使えばダニや
ハウスダスト等を除去し、
ふとんをキレイに保つことができる"
ということを伝え、それが
消費者に受け入れられたからです。
FPとの共通点
FPのビジネスもこれと同じような
要素があると思います。
はじめはそんな文化はなく、
お客さんがニーズを感じていない。
でも、上手くメッセージを伝えることで、
『あ!それいいね!!』
『そんなサービスを受けたかったんだ!』
『そんないいことをやってる人がいるんだ!』
と思ってもらい、サービスを
受けてもらうことができる。
そういうものではないでしょうか。
ニーズとウォンツ
ここまでお話しましたが、これは
よくマーケティングで言われる、
『ニーズ』と『ウォンツ』の話です。
ニーズというのは、必要にかられて
購入する必要のあるものですね。
例えば、歯ブラシだったり、
傘やカバンはニーズ商品です。
一方で、ウォンツというのは、
『こういうのがあったらいいな』
というものですね。
ブランドバッグとか、高級車とか、
高級リゾートの会員権とか、
“必要ではないけれど、
欲しいという欲求があるもの"
がそれに該当します。
FPというのは、
ニーズが高いものではありません。
“絶対にFPサービス受けなきゃ!"
と思っている人はいませんし、
実際に何も受けずに一生を
過ごす人の方が大多数です。
しかし、FPに対する『ウォンツ』
は確かに存在しています。
その証拠に、しっかりとFPの存在意義や
与えられるメリットを話せば喜んで
サービスを受けてくれる人がほとんどです。
(ただし、しっかりと”伝える”
ことが条件になりますが・・・)
だからこそ、
『FPに相談する文化』
がなくても、つまり、FPに対する
ニーズが顕在化していなくても、、、
それが成功できない理由には
ならないということです。
どう思いますか?
FPに対する『ウォンツ』を理解し、
そこを掴めばFPビジネスを軌道に
載せることは難しくありません。
だからこそ、
『うちの所では、FPに
相談する文化がないから・・・』
と言ってあきらめるのではなく、
『どうやったら魅力を
伝えることができるのか?』
という視点を持って、努力を
していくのが良いのでないでしょうか?
僕はこう思っていますが、
あなたはどう思いますか?