駅前のカフェより
執筆者:中西雅司
先日、大学時代のアルバイトのときに一緒だった友達と会いました。
北海道出身で、今は東京で働いている人です。
いろんな話をしたのですが、特に印象に残ったのが、
「東京の人に、北海道のオススメ店を伝えても、誰も行ってくれない」
という話。
彼曰く、こんなに美味しいお店はないとのこと。
でも、詳しく聞いてみると、
「それは、確かに誰も行かないよ」
と思わず納得してしまいました。
地元民にとっての「いいお店」
なぜなら、そのお店が、
「カレーのお店」
だったからです。
スープカレーという北海道名物や、北海道産の食材を使っているお店なら、まだわかります。
ですが、そのお店は、観光客の視点から見れば、普通のカレーのお店。
いくら美味しいくても、
わざわざ北海道で観光に行ったときに、普通のカレーを食べようとは、なかなか思いません。
せっかく北海道に行くのだから、北海道でしか食べられないものを食べたい。
そう思うのが、観光で北海道を訪れる人ですよね。
求めているものが違う
よくネットの記事などでも、「地元民おすすめ」という情報があります。
地元の人だからこそ知っている、美味しいお店や穴場のお店。
観光情報には載っていないような情報も多く、確かに貴重な情報です。
ですが、観光客にとっては、魅力的ではない情報もたくさんあります。
なぜなら、地元の人と観光客では、求めているものが違うからです。
地元の人は、リーズナブルに美味しいものを食べられる店を好みがち。
一方で、観光客は、多少高くてもいいので、北海道でしか食べられないものを食べたい。
なので、地元の人からすると、
「こんなにいいお店なのに、どうして誰も行ってくれないんだろう」
となります。
でも、観光客からすると、
「北海道に行ってまで、なぜそのお店に行く必要があるの?」
となる。
これは、どちらが正しいという話ではありません。
単純に、求めているものが違うのです。
FPビジネスでもよくある話
これに近い話として、
「こんなにいいサービスなのに、なぜ誰も申し込んでくれないの?」
という現象は、FPビジネスでもよくあります。
例えば、相続の事前対策です。
相続の事前対策は、FPの視点で言えば、非常に重要なことですよね。
でも、一般の人の視点で言えば、
・やらなくても、今すぐには困らない
・やらないことによって、どんな問題があるかもわからない
という状態です。
なので、
「相続の事前対策、絶対にやっておいたほうがいいですよ」
とだけ伝えても、先ほどの北海道のカレーの話と同様に、一般の方には魅力が伝わりません。
もちろん、間違ったことを言っているわけではありません。
でも、お客様の反応は、
「そうなんですね」
で終わってしまう。
そして、何も行動しない。
相手が求めているものは何か?
FPからすると、
「こんなに大事なことなのに」
と思うかもしれません。
でも、自分にとって価値があるものと、相手が価値を感じるものは、必ずしも同じではありません。
だからこそ、
・相手が求めているものを理解する努力をする
・それを、その人が価値を感じる形にして届ける
ことが大切です。
そこを理解しているだけでも、伝え方は変わるはずです。
あなたのビジネスに少しでも役に立てばうれしいです。