離婚の秋

昆知宏

食欲の秋。
読書の秋。
芸術の秋。

そして、離婚の秋。

え?! り、離婚??

秋は新しいことを始めたくなる
季節なのでしょうか?

統計的にも11月は1年の中でも
ぶっちぎりで離婚届が多く、
(ご存知でしたか?)

9月10月から準備をしている
人が多いということが予測されます。

そういった季節的背景もあり、
私の事務所では最近離婚相談が
相次いでいます。

おそらくローン相談などの
ネット検索で辿り着かれたと
思います。

もちろん生活とお金のことであれば、
対応できなくもないのですが、

正直・・・

専門外です。

的外れな集客

実は私の事務所では、
8月からSEO対策を外注しました。

ネット広告も同時に同じ所へ
試験的にお願いしています。

その後すぐに、離婚相談の
問い合わせが急上昇し、

コンバージョン(問い合わせ)の
3割くらいが離婚相談になってしまいました。

離婚相談を主として活動されて
いるFPもいるようで、

(ニッチで競合も少ないでしょうね)

「儲かるよ~」

なんて話も聞いたことがあります。

(不動産処分が絡むとたしかに
大きなキャッシュポイントがあります)

ですが、

私はこの分野は正直に言って、
やりたいとは思っていません。

なぜなら得意分野じゃないし、
楽しくないからです。

家を建てたときの自らの不安や
失敗から、

家づくりを成功に導くことは、
大得意なのですが、

離婚をしたいと思った時など
一回もないので、

相談者の気持ちが良く分からないのです。

相手の気持ちが分からない以上、
お金をもらってコンサルティング
なんでできるわけがありません。

無反応な相談者

というわけで今月からまた
ネット広告方針を変えていくのですが、

かといって来る問い合わせを
無視するわけにもいきません。

真剣に調べてメールか電話で
対応をします。

例えば、

「専業主婦だけど借りられるローン
はあるか?もう一刻も早く家を出たい。」

「夫が浮気して離婚したい。
でも、生活費は100%もらえない。

私の年収が100万円くらいだけど、
住宅ローンは組めるか?」

などこういう感じです。

あなたならどう回答しますか?

私の場合は現実をまず知ってもらい、
前者の場合は、

10%台の金利のフリーローンでも
借り入れは難しいことや、

(聞いてみたら消費者金融系も
全力で拒否されました。)

後者の場合は、
いきなり家を買うのは危険ですよ
とお伝えします。

スーパー当たり前のド正論。

それ以前に生活設計が大事ですよ
という話をするのですが、

たいてい電話は煙たがられるし、
メールは無視されます。

一生懸命調べて回答したのに、
感謝されることは全くありません。

むしろ「使えないやつ」感を
感じることもあります。

分かっています。

相談者は夫に頼らず即自立できる
ウルトラCが知りたいんだってことを。

しかし一番大切なのは、
これからの生活設計です。

まず仕事の目途はあるのか?
配偶者からの慰謝料はあるのか?
養育費はあるのか?

まずこれが大事なので、
しっかり考えてくださいね。

それらの目途が立ったうえであれば
無理のない計画かどうか調査
することが可能です。

これしか答えはありません。

実際離婚案件に詳しいFPさんから
見れば的外れな回答をしているのかも
しれません。

集客を間違うと廃業

という感じで私はこういった
相談者の方とは、

面談はせずに電話かメールで
相談を終えています。

無料です。

ご想像の通り問い合わせが
自分の意図しない方向に

傾いていくとあなたのビジネスを破壊します。

自分のビジネス上のゴールが
(相談者の幸せと収益の一致)
ないのであれば、

完全にAMラジオの、
”テレフォン人生相談室”と
なってしまいます。

もちろんあなたが離婚相談に
詳しいFPであれば、

これはむしろ集客の成功事例に
なります。

しかしそうでなければ、
お互いのためにも、

最短のタイミングで専門家へ
バトンを渡すことがベストでは
ないかと思っています。
(行政や金融機関、弁護士等)

あなたのビジネスでは
集客のコントロールは
出来ているでしょうか?

これらを間違えると特に一人で
活動している独立系FPは、

時間だけがなくなり感謝もされず
収益も上がらないという現象に
なってしまいます。

これって、どうですか?
もう廃業ですよ。

だから広告宣伝のメンテナンスは
とても大事なのです。

昆知宏
新潟の住宅会社に営業として勤めた後、『特定の会社に属さずに、客観的な立場から住宅購入をサポートできるFPになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするFPとして、新潟でこれから家を買う方への相談を行っている。コンサルティングフィーは土地建物価格の1%と高額ながら、多くの顧客に支持されている。

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