保険の営業と間違われたくない

中西雅司

「あぁ、FPって保険の方ですよね」

私がFPとして活動し始めの2013年頃、

初対面の人と「FPオフィスなかにし」
と書いた名刺を交換すると、
多くの方にそう言われたものでした。

「そうではなくて、FPは
保険のアドバイスだけをやっている
わけではないんです。住宅ローンや・・・」

などと一生懸命説明する時もありましたし、

時には、心の中では、

「そうじゃなくて・・・」

と思いながらも、

「どうせ説明しても分かってもらえない。」

そんな思いで諦めていた時もありました。

「どうして、わかってもらえないんだろう?」

思い悩む毎日でした。

しかし、、、

そんな経験を1年半以上続けた後、
ようやく、そこから脱却する方法を
見つけたのです。

それは、、、

異業種からの驚きのアドバイス

私は2014年の秋にマーケティングや
集客を学ぶ講座に通っていました。

そこには、FPの人もいましたが、
異業種の方がたくさんいました。

税理士や行政書士などの士業もいれば、
デザイナーやカウンセラー、
日本語の先生など、

あらゆる業種の人が一堂に会して
学んでいました。

そこでは、伝わる自己紹介の方法
も学ぶのですが、私がその練習を
している時、

年も近くて仲の良い司法書士の
川上さんに優しい語り口で、
驚きのアドバイスをいただきました。

「FPって言っても、保険を売る人
くらいのイメージしかありません。

“保険を売らない”って明確に
言いきってみてはどうですか?」

目からウロコでした。

今まで、保険の営業マンと
同じと思われたくないために、

名刺でも自己紹介でも保険という言葉を
できる限り避けるようにしてきました。

しかし、全く逆のアドバイスを
いただいたのです。

同業とばかり関わっていては駄目だな
そう思った瞬間でもありました。

私がとった行動と結果

結果、私は名刺に

『“保険を売らない”保険の専門家』

と大きく書くようにしました。

また、自己紹介の際にも、
ファイナンシャルプランナーと
名乗るのではなく、

『“保険を売らない”保険の専門家です』

と伝えるようにしました。

そうすると、、、

周囲の見る目が明らかに変わりました。

「保険を売らずに保険のアドバイスをしている人に初めて会えて嬉しい」

「そんな人に会いたかった」

など、とても嬉しい言葉をいただくようにもなりました。

話も興味を持って
聞いてもらえるようになりました。

結果として、自己紹介をしただけで、
個別相談に繋がるようにもなり、

フィーを少しずついただく流れが
できていきました。

無料相談と比較されない工夫

今までは、保険の営業や保険ショップ
などの無料相談と比較されていたのだ
と思います。

しかし、無料の相談と比較されると、
なぜ有料なのかの説明からスタート
しなければなりません。

結果、お金を払ってもらうこと自体が
とても大変なことになってしまいます。

しかし、無料相談とは全く別物だと
感じてもらったらどうでしょうか?

純粋にそのコンサルティングの価値で
判断してもらえるようになるのでは
ないでしょうか?

実際、私は無料相談と比較されることが
ほとんどなくなりました。

フィーをいただきたいFPのあなたは、

「無料相談とは全然別物であること」

を伝える工夫をしてみてはいかがでしょうか?

一気に世界が変わるかもしれませんよ。

P.S.
私が心から感謝している司法書士の
川上さんは、当時は独立して
間もなかったですが、

今ではすっかり大活躍されています。

中西雅司
大手生命保険会社に約8年勤務後、2013年にファイナンシャルプランナーとして独立。これまで40万件以上のクレームを見てきた経験から、保険適正化コンサルタントとして活動をする。現在はFPのための経営コンサルタントとして、FPの育成にも力を入れており、『保険の販売手数料に頼らなくても、FPが活躍できる業界を作る』という想いの実現に向け日々邁進している。

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