つくばのカフェより
執筆者:石塚駿平
昨日で、法人顧問FPプロジェクトのプレセミナーの全日程が終了しました。
嬉しいことに、100名を超える方にご参加頂き、20名以上の方にプロジェクトの参加を表明頂くことができました。
ご参加頂いた方は、本当にありがとうございました。
このプロジェクトは1年間の実践プロジェクトになっており、来年から成果を出すことを目標にして動き出すことになります。
参加料金については、一般的な金銭感覚で言うと『高い』と思われるものかもしれませんが・・・
1年という長い期間であることや、数多くの実証済みのツールの提供、得られるリターンを考えると個人的には妥当、というか非常にお得だと考えています。
(料金については、プレセミナー参加者のみにお伝えしているのであしからず)
この参加料金に対する反応というのは非常に興味深いもので、考察をする価値があるものだと思ったので、今回は料金設定についてのお話をしてみたいと思います。
高いと思う人もいれば安いと思う人もいる
プロジェクトの参加料金を伝えた時、面白いのは同じ料金設定にも関わらず
『これはちょっと高すぎるので難しいです』
という人もいれば、
『いや、めちゃくちゃ安いと思います。もっと高いかと思っていました』
という人もいるということです。
例えば自動販売機に200円で水が売っていたら全員が全員『高い!』と言うと思いますが、プロジェクトの参加料金についてはそんなことはありませんでした。
人によって、高いと感じるか安いと感じるかがはっきりと分かれたのです。
これは、人の価値観が違うのが理由です。
高いと思う人の特徴
参加料金を見て高いと思う人は、
『料金の数字だけで判断をする』
という人が多いように感じます。
10万円だったら安い。50万円だったら高い。というような感じですね。
また、他のものと比べるという傾向もあるかと思います。
『他の似たようなものはこれくらいの料金だったから、それと比べるとこっちの方が金額が大きいから高い』
というような感じですね。
この感覚というのは、日常生活で身に付いていくものなので一般的と言えば一般的で、世の中の大部分の人がこのような価値観を持っているのだと思います。
安いと思う人の特徴
一方で、参加料金を見て安いと思う人の特徴として挙げられるのは、まず
『得られるリターンを見て安いか高いかを判断する』
ということです。
50万円を払っても、10万円のリターンしか得られないなら高い。
100万円を払ったら、200万円のリターンが得られるなら安い。
このような考え方ですね。
一般消費者よりも、投資家や経営者はこのような考え方をする人が多いと感じます。
また、もう1つの特徴として
『時間や労力をお金で買うことに価値を見出している』
というものがあります。
自分でやった場合、同じものを作るには1〜2年の時間をかけなければいけない。
それに、同じクオリティのものができる保証はないし、成果が出るかどうかもわからない。
だったら、お金を出して成果が出る可能性が高いものを手に入れたほうが得だな。
という考え方です。
これも、優秀な投資家や経営者に多い考え方ですね。
この反応はコントロールできる
このように、人によって価値観は異なるので、同じ料金設定をしていても高いと思われるのか安いと思われるのかはその人次第な所があります。
特に、FPが提供しているような、相場料金が定まっていないサービスの場合はその傾向が強いです。
ただ、これがコントロール不能なものかというとそうではなくて、ある程度コントロールをすることができます。
これをやれば、例え世間一般的には高いと思われてしまう価格設定でも『安い!』と思ってもらえる人を増やすことができるのですが、、、
どうやるか、気になりますよね?
その方法は2つあるので、今からお伝えしていきたいと思います。
価値判断を相手に任せない
1つは、教育を行うことです。
『金額だけではなく、得られるリターンで判断するのが正しい考え方です。その考え方でいくと、あなたが得られるリターンはこうなので、費用対効果が良いですよね。』
ということをしっかりと伝えるということです。
価値判断を人任せにせず、こちらでその料金に対する価値はこうやって考えるんですよ、と教えてあげるのです。
これを行うことによって、高いか安いかを判定する基準を変えることができるので、価格を提示した後にこの教育を行うことで料金を受け入れてもらえる可能性が高くなります。
顧客を変えれば反応が変わる
もう1つの方法は、顧客を変えることです。
1円でも節約をしたいと考えている主婦の集まりと、リターンが合うのであればいくらでも投資したい投資家を相手にするのとでは、どちらが売りやすいでしょうか?
明らかに後者ですよね。
人の価値観はある程度教育によってコントロールをすることができますが、元々自分の提案を受け入れてくれる考え方を持っている人を相手にしたほうが簡単なのは間違いありません。
これは集客の手段を変えたり、ターゲットを変えたり、メッセージの打ち出し方を変えることで実現することができるので、
『どんな人だったら自分の提供しているものの価値をわかってくれて、受け入れてくれるのか?』
というのを考えて顧客を変えていくのも有効な方法です。
料金設定について、伝えたいこと
今回は、料金設定についての話をしていきました。
最後に、僕が個人的な経験からFPの料金設定について自信を持って言えることを共有したいと思います。
それは・・・
『相手の反応を見て料金設定を変えるのではなく、自分が納得する料金設定を行い、それを受け入れてもらえるような伝え方や、顧客層を見つける』
ということがFPとして活躍するには大事だということです。
FPビジネスというのはまだ確立されていないので料金設定については悩む部分が多いと思いますが、まず大事なのは
『このサービスにはこれくらいの価値が絶対にある!』
と信じること。
そして、その信念をしっかりと持って、安易な値下げに走らず価値をわかってもらえるように努力することです。
人の価値観で料金を決めてはいけません。
これが、個人的にはFPビジネス成功の秘訣の1つだと思っています。