セミナー価格、無料にするか?有料にするか?

自宅オフィスより
執筆者:中西雅司

  

時々、質問を受けることとして、

「自分でセミナーを開催するとき、無料が良いですか?有料が良いですか?」

というものがあります。

実際、、、

・料金設定をどうしたらいいか

・どういう基準で決めたら良いのか

については、色々と考えるポイントがあって、難しいですよね。

私も、はじめてセミナーをするときは、すごく悩んだ記憶があります。

なので、今日は、

「セミナーの料金については、どういう考え方で決めたら良いのか」

について、その判断基準をお伝えします。

セミナーだけではなく、その他の料金設定にも活かすことができる内容ですので、ぜひ覚えておいてください。

無料にするデメリット

まず、デメリットからお伝えするのがわかりやすいと思いますので、

「無料にするデメリット」

からお話をしていきたいと思います。

セミナーを無料にすることで発生する、よくないこと。

それは、

「セミナー参加者の本気度が低くなる」

ということです。

お金を払わずにセミナーに申し込んでいるからです。

この本気度が低くなるということによって、大きく3つの悪影響が出ます。

悪影響1

1つ目の悪影響は、

「出席率が下がりやすい」

という点です。

自分がお金を出していないので、キャンセルするハードルが大きく下がるからです。

これまで、様々なセミナーに関わってきましたが、やはり無料だと、キャンセルが発生しやすいです。

特に、無断欠席が多くなります。

イメージで言うと、有料だと、90%くらいの参加率のセミナーは70%くらいの出席率になる傾向があります。

悪影響2

悪影響の2つ目は、参加者の本気度が下がるので、一定数、

「振る舞いが良くない参加者」

が混ざる確率が高くなるという点。

例えば、セミナー中のワークに主体的に参加をしてくれなかったり、途中で席を外してしまったりなどです。

結果として、セミナーなので、その方だけでは済まず、セミナー全体の空気を乱してしまう可能性があります。

悪影響3

そして、3つ目の影響は、

「その後のサービスへの申込率が下がる」

ということ。

例えば、セミナーをやって、そこから個別相談のご案内をする場合の申込み率が下がりやすくなります。

これも、本気度が低い方の割合が高いからです。

では、メリットは?

一方で、無料のメリットもあります。

1つは、当然ですが、無料のほうが気軽に参加できるため、

「参加人数は増えやすい」

という点があります。

また、無料の場合は、仮にセミナーの内容がイマイチだったとしても、不満を言われにくいというメリットもあります。

これらのメリット・デメリットをふまえて、その都度、

「このセミナーは無料にするか有料にするか」

を判断していくことになります。

私の考えをお伝えしておきます

とはいえ、慣れていないと難しいと思いますので、私の考えをお伝えしておきます。

個人的には、上記の「無料のデメリット」というのはかなり大きいので、基本的には、セミナーは有料にすべきと思っています。

基本的な設定価格は、2時間程度のセミナーで、1,000円~5,000円程度です。ターゲット層や内容によって、変動させます。

対象者が、経営者や個人事業主、富裕層、都市部在住者などであれば、3,000円~5,000円の価格でも払うことに慣れていると思います。

一方で、一般的な会社員の場合や都市部以外の在住者の方は、慣れていないケースも多いため、1,000円~3,000円という価格設定のイメージです。

無料の選択肢もあり

とはいえ、あなたがセミナー自体にあまり慣れていない場合や少しでも多くの人を集めたい場合などは、無料とするのもありだと思います。

ただ、その場合も、単に「無料」とだけ書くのではなく、例えば、「3,000円→開業記念価格0円」などと、有料の定価を設定することをオススメしています。

こうすることで、参加者にとっても、「本来有料のものを無料で参加できるんだ」という意識になるため、本気度の低下を一定程度防止することができるからです。

今日はこれくらいにしますね。

少しでも、あなたのビジネスにお役に立てば嬉しいです。

今年も年末が近づいてきましたが、残り期間の行動が来年のスタートダッシュに大きく影響しますので、しっかりと行動をして、来年につなげていきましょう。

これからもあなたの活躍を心から応援しています。

中西雅司
大手生命保険会社に約8年勤務後、2013年にファイナンシャルプランナーとして独立。これまで40万件以上のクレームを見てきた経験から、保険適正化コンサルタントとして活動をする。現在はFPのための経営コンサルタントとして、FPの育成にも力を入れており、『保険の販売手数料に頼らなくても、FPが活躍できる業界を作る』という想いの実現に向け日々邁進している。

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