ある”こころの専門家”から聞いた話をします。
・・・
大阪で、FPになりたての人が、
ベテランのFPにこう質問しました。
「どうやったら、FPとして成功できますか?」
その質問に対して、そのベテランのFPは
「そんなの教えられへん。
教えてもうたらお客さん取られるやないか。」
と答えました。
・・・
あなたは、この受け答えについてどう思いますか?
裏側にある感情
確かに、
『成功の秘訣をタダ教えるのはイヤだ』
と思う人も中にはいると思います。
しかし、そのこころの専門家の方が言うには
そういった態度の裏側にはある”感情”があると言います。
その感情とは・・・
『恐怖』です。
え?どこに恐怖の感情があるの?
と思われるかもしれないので、説明をしますね。
『人に成功の秘訣を教えたくない』
という思いがあるということは、
すなわち、、、
『それを取られるのが恐い』
という風に思っているからだそうです。
また、その恐怖の感情の奥底には、
"自分がこれまで経験を積み上げて
きた中で感じてきた苦労が癒されていない”
ということがあるそうです。
誰かに認めらるという経験がなかったり、
自分で”費やした対価に見合っていない”と思っていると、
人に教えることが『恐怖』になって出てくるのです。
実際には、自分の経験を教えたからと言って、
お客さんを奪われるということはありません。
FPの場合は潜在的な見込み客に対して
1人のキャパが明らかに小さいです。
なので、例え同じ地域でもお客さんを
取り合うことにはまずなりません。
それなのに、
自分のノウハウを教える=お客さんを取られる
と思う人がいるのは、面白いことです。
"人間は事実に基づいて行動するのではなく、
感情に基づいて行動する”という例の1つでもありますね。
恐怖が裏側にあると・・・
さらに、自分のノウハウや経験を
『取られるのが恐い』と思っている人には、
お客さんに悪影響を与えてしまう可能性があるそうです。
どういうことかというと、
『自分のノウハウや経験を出すのが恐い』
と思っているということは、
"自分の為になるものは自分の中だけで取っておこう”
と考えているということです。
そう考えている場合、お客さんに対しても
同じような考えを持っている可能性があります。
つまり、
“この人たちは自分のお客さんだから、
自分の所でがっちりと囲っておこう"
と考えてしまうのです。
そして、先ほどお伝えしたように
この考えの根底にある感情は『恐怖』です。
『恐怖』が行動のモチベーションになっている限り、
お客さんに対しても同じように『恐怖』という感情を
使ってコントロールをしようとしてしまいます。
具体的には、知識の出し惜しみをしたり、
“自分がいなくなると悪い事態になりますよ”
と伝えることでお客さんをつなぎ止めようとしてしまうのです。
これでは、お客さんの為にはならないですよね。
お金に対する考え方
このように、物事に対する考え方1つで、
自分の行動は変わってくるものです。
もちろん、お客さんに対する態度も。
また、FPの場合これが如実に現れるのは、
『お金に対する考え方』
だと思います。
もしあなたが・・・
・お客さんに堂々とお金を請求できない
・料金を言う時に後ろめたい気持を感じる
・なるべく安い料金でサービスを提供したい
このように感じているのなら、その根底には
あなたの『お金に対する考え方』があるのです。
思い当たるふしがありましたか??
例えば・・・
小さい頃に親が借金で揉めた。
お金の貸し借りはダメと親に教わった。
両親がよくお金のことでケンカをしていた。
このような経験が『お金に対する考え方』を作り、
大人になっても無意識に根を張るのです。
そして、その考えはお客さんに対する態度に表れます。
どうやってその考え方ができたのか?
FPとして、『お金の専門家』を名乗るのなら、
自分の『お金に対する考え方』についても
理解しておいた方が良いかと思います。
そうすれば、自分のお客さんが持っている
『お金に対する考え方』も理解する事ができ、
より良いアドバイスを行なうことができるようになるはずです。
どう理解すればいいのかというと、
個人的に一番のポイントは、
『自分の今の考えは、どのような
体験を通して作られたのか?』
ということに目を向けることです。
お金に対する考えは、子供の時の体験が
元になっている場合がほとんどです。
なので、自分のお金に関する経験を振り返ってみると、
現在の『お金に対する考え方』がどう形成されたのか?
それがわかってくるはずです。
休みの間にでも、じっくりゆっくり考えてみて下さい。
色々な発見があって、すごい面白いですよ。