FP開業資金は多いほうがいいのか?

宇都宮駅ビルのタリーズコーヒーより
執筆者:中西雅司

    

私がFPとして開業したのは、もう12年ほど前のことです。

開業時の資金は100万円ほどでした。

生活費も込みの開業資金、つまり全財産です。家賃や食費、交際費などもここから出すと思うと、かなり不安でした。

当時は独身だったので、生活費は何とでもなるとはいえ、だいぶ心もとない金額ですよね。。。

おそらく、一般的にネット記事などで、

「開業資金として準備しておきましょう」

などと言われている金額よりは、だいぶ少ないと思います。

結果は?

でも、結果的に、なんとかなりました。

もちろん、とても苦しい時期もありました。

でも、むしろ、

「お金があまりないからこその大きなメリット」

を享受できたのです。

それは、

「お金がないから、必死になれた」

ということ。

お金がないときに高額講座に

私の場合、余裕があると力を抜いてしまうという傾向があります。

ですが、FPとして開業した当時はお金がどんどん減っていく状況のおかげで、必死になれました。

さらに、お金が少しずつ減ってきて50万円くらいになったときに、35万円くらいの講座に申込みをしました。

めちゃくちゃ苦しかった。

でも、その分、これまでにないくらい必死に動きました。

「絶対に、払った以上の結果を出す」

そう思って、とにかくがむしゃらに動きました。

結果として、たった半年で、講座代の10倍以上の売上となって返ってきました。

もし、この全力で行動した時間がなかったとしたら、結果が出る前にFPをやめてしまっていたような気がしています。

資金よりも行動力

もちろん、開業資金が十分にあること自体は悪いことではありません。

でも、その安心感が行動のスピードを鈍らせてしまうとすれば、独立初期の一番大事な時期においては大きな損失です。

実際、開業資金に余裕があるFPが、広告に数十万円を使ったのに全く成果が出なかった方もいました。

お金に余裕がありすぎて、行動が全然進まない方もいました。

大事なのは、資金よりも行動力。

仮にお金がなかったとしても、その分、発揮される力を使って、行動すればいいのです。

早く行動するメリットは大きい

もし、あなたが「資金が十分にないから始められない」と思っているなら、決して、そんなことはないと伝えたい。

もちろん、最低、50万円くらいはあったほうが良いと思います。

でも、300万円くらいの開業資金を貯めるために何年もかかってしまうのであれば、ある程度お金が貯まったら、思い切って独立してしまったらいい。

もし、どうしてもお金を稼ぎ続けないといけない状況なら、まずは副業でもいいので、一歩踏み出せばいい。

早く行動することのメリットはとても大きいから。

動きながら身につけた経験こそが、将来にわたってあなたの大きな財産になります。

FP開業を目指すあなたの一歩を、これからも応援しています。

その一歩が、きっとあなたの未来を変えてくれます。

中西雅司
大手生命保険会社に約8年勤務後、2013年にファイナンシャルプランナーとして独立。これまで40万件以上のクレームを見てきた経験から、保険適正化コンサルタントとして活動をする。現在はFPのための経営コンサルタントとして、FPの育成にも力を入れており、『保険の販売手数料に頼らなくても、FPが活躍できる業界を作る』という想いの実現に向け日々邁進している。

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