100円が入らない自動販売機

自宅オフィスより
執筆者:中西雅司

    

自宅近くに、ちょっと変わった自動販売機があります。

何が変わっているかというと、、、

100円玉がなかなか入らないんです。

10回に1回くらいは入るけど、ほとんどは跳ね返されて、おつりのボックスに落ちてくる。

2年くらいずっとそんな状態でした。

2年間売上を逃し続ける

「飲み物買いたいな」と思って小銭を握りしめて向かっても、受け付けてもらえない。

で、どうするかというと、、、自動販売機の会社に対して、「100円玉が入りません」と電話をする!

ということは、残念ながらしませんでした。

なぜなら、近くに別の自動販売機があって、そちらで買えば問題なかったから。

ところが、最近、ようやくその自動販売機が直ったようです。スムーズに100円玉が入るようになりました。

「やっとか!」と思いつつ、「この2年間、この自動販売機は、いったいどれだけの売上を逃してたんだろう」という、気持ちになりました。

FPサービスにも、同じ “挫折ポイント” がある

実は、これって、FPのサービスでもよくある現象です。

「FPに相談したい」と思っている人がいるのに、ちょっとした理由で途中であきらめてしまう。

そんな “失注” が、案外たくさん起きています。

これまで多くの独立系FPの方のホームページやSNSを拝見してきましたが、例えばこんなことがありました。

顧客の諦めポイント実例

・問い合わせフォームが正常に動いていない(送信できない)

・SNSにホームページや相談ページへのリンクなどの次の導線が貼られていない。

・事務所の場所を記載したアクセスのページが、とても分かりづらい場所にある。

・料金体系がわかりにくい。

・代表者のプロフィールが見つからない、あるいは情報が少ない(なので、人となりがわからない)

・営業時間が書かれていない(なので、いつ相談できるのかわからない)

・対応可能エリアが書かれていない(なので、自分が相談していいのかわからない)

こういった「ちょっとしたこと」であっても、見込み客の申込み意欲が削がれてしまい、諦めてしまうことはよくあります。

そして、さらに良くないことに、仮に途中で諦めてしまっても、見込み客の方は、「諦めました」とは教えてくれないのです。

だから、ほっておくといつまでも改善されず、失注を続けてしまいます。

顧客の立場で、あなたの導線をチェックしてみよう

なので、こういった点については、あなた自身がチェックしてみつけるしかありません。

もしあなたのサービスに興味を持ってくれた人が、申し込もうとして、途中でつまずいてしまったら、、、とても、もったいないですよね。

なので、面倒でも、ぜひ一度、あなた自身のSNSやホームページを、顧客の立場で

「相談するまでの必要な情報がもれなく書かれているか」

「問題なく問い合わせすることができる状態になっているか」

をチェックしてみてください。

もし、ご自身では客観的な目線が持てないということであれば、他の人に、実際に見込み客の気持ちになってシミュレーションをしてもらうのもおすすめです。

あなたのサービスを「買いたい」と思ってくれる人が、迷わず買える状態を整えておきましょう。

自動販売機のように、気づかないうちに、2年も失注を続けてしまったら、本当にもったいないので。

あなたの活躍をこれからも心から応援しています。

中西雅司
大手生命保険会社に約8年勤務後、2013年にファイナンシャルプランナーとして独立。これまで40万件以上のクレームを見てきた経験から、保険適正化コンサルタントとして活動をする。現在はFPのための経営コンサルタントとして、FPの育成にも力を入れており、『保険の販売手数料に頼らなくても、FPが活躍できる業界を作る』という想いの実現に向け日々邁進している。

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