今回は、FPAカンファレンスに
参加して感じたFP業界の
“新しい流れ"
についてお話したいと思います。
アメリカのFP業界は日本より
20年進んでいるといわれています。
なので、、、
今アメリカで起こっている
ことを把握しておけば、
将来の予測に役立つはずです。
新しい流れとは?
では、一体どんな新しい
流れがあるのかというと、
『ロボアドバイザー』
という存在がFPの存在意義を
変えているという流れものです。
これは一体どういうことなのか?
今から説明をしていきたいと思います。
アメリカのFPというのは、
基本的に資産運用が中心です。
FPのクライアントは、
通常カストディアンと呼ばれる
口座にお金を預けることになります。
カストディアンにお金を預けると、
FPが自分でお客さんのお金を自分で
運用することが可能になるのです。
そして、そのお金を運用する報酬として
運用額の1%を受け取るというのが
スタンダードなスタイルです。
※運用額によってパーセンテージは
異なるのが一般的なようです。
しかし、この運用の部分については、
『人工知能に任せても
大丈夫なんじゃないのか?』
ということで、リスク許容度などに
応じたポートフォリオを自動で
作るシステムが開発されました。
これがロボアドバイザーです。
ロボアドバイザーの発展
このロボアドバイザーの仕組みは
アメリカで発展を遂げ、、、
2014年末時点では20社以上が
提供しており、残高は約190億
ドルにもなっているそうです。
日本でも、独立系だと
・お金のデザイン
・ウェルスナビ
という会社ができているようですね。
そして、このロボアドバイザーの
システムが浸透すると何が
起こるかというと・・・
『価格を下げる圧力が強くなる』
ということになります。
人件費がかからないので当然
実際の人が提供するよりも
コストは安価で済みます。
実際に、ロボアドバイザーに
運用を任せる場合は1%より低い
コストで済むようになっています。
そうすると、なるべくコストを
かけたくない人はロボアドバイザー
を選ぶようになり、、、
それにつられてFPも価格を
下げざるを得なくなってしまう。
こういう状況になっています。
このロボアドバイザーが
普及してきた現在において、
“どうやったらFPの価値を
保つことができるのか?"
もっというと、
“どうやったらロボ
アドバイザーに勝てるのか?"
ということが盛んに
議論されているようです。
これが、今アメリカで最も
熱くなっている話題みたいですね。
実際に、カンファレンスでも
4つか5つくらいロボアドバイザー
に関するセミナーがありました。
どう対処すればいいのか?
では、一体どうFPがロボアド
バイザーに立ち向かえばいいのか?
ということですが・・・
すごいざっくりと言うと、
ロボットというのは
あくまで演算装置なので、
・リーダーシップ
・顧客理解
・人間関係
こういったことを得意ではない。
なので、この部分を磨いてロボ
アドバイザーと差別化を図るべき。
ということです。
言われてみれば当たり前のことですが、
テクノロジーが進化することで、
『コンピュータでもできる
ことは価値がなくなる』
ということが実際に起こっているのです。
特に、中間業者である
ブローカーの価値は少なくなって
いくだろうと言われていました。
あなたの存在価値は?
この事実を元にして、
『自分の提供している
価値とは一体何なのか?』
ということを考えてみるのは
とても良いアイデアだと思います。
将来、ロボットが自動で計算をし、
最適な答えを導き出せる世界を
ちょっと想像してみて下さい。
その世界では、
"あなたが提供できるもの"
から
"ロボットができるもの"
を差し引いたものが
あなたの本当の価値になります。
さて、どうでしょうか?
こう考えた時に、あなたの存在価値は
しっかりと存在しているでしょうか?
それとも、存在価値がないものに
なってしまっているでしょうか?
この観点で考えることは、
これから10年、20年とFPとして活躍
する為に必須の考え方だと思います。
なので、ぜひ考えてみて下さいね。