FPビジネスというのは、
他の業種と比べて多様性があります。
・保険
・不動産
・資産運用
・相続
・住宅
・法人
など、幅広い分野を扱いますよね。
だからこそよく出てくる悩みは、
『どの分野に絞ればいいのかわからない』
ということです。
「今は個人の資産運用と保険、
法人の経理に関するアドバイスを
行なっているのですが、新しく
住宅の相談もしたいと思います」
「相続と住宅の2本柱で
いきたいと思うのですが、
この方向性はどうでしょうか?」
など、こういった質問は
何度も何度も受けてきました。
これは、悩みが尽きない話ですね。
そこで今回は、こういった
『どの分野に絞ればいいのかわからない』
という悩みを解決する為の
3つの視点を紹介したいと思います。
この視点を取り入れれば、
自分が集中して取り組むべき分野が
明確になってくるはずです。
なので、
『自分の場合はどうだろう?』
と考えながら読んでみて下さいね。
1、"裾野が広がる”は間違い
まず最初に、
『色んなサービスを展開した方が、
お客さんの裾野が増えるだろう』
という考えは危険です。
これは、開業したばかりの人や、
これから開業をする人が
陥りやすい間違いですね。
一見すると複数のサービスを
展開することでより多くの
お客さんが集まるように思えますが、、、
実際はそんなことはありません。
なぜなら、集客にかかるコストや
労力が分散してしまうからです。
A、B、Cという3つのサービスを
展開する場合、3分の1ずつ
コストをかける必要があります。
自分が割けるリソースが3分の1に
なってしまうと、その分
大きな成果が出なくなります。
それに、サービスの質も低くなりますし、
ブランディングという観点でも
“何をやっているかわからない人"
になってしまう危険性があります。
結果として、思うように成果が
得られないという結果になって
しまう場合が多いのです。
飲食店で例えると、より多くの
お客さんを獲得する為にカレー
もラーメンもメニューに加えたら
人気がなくなった、という感じですね。
なので、”裾野を広げる”為に
複数のサービスを展開することには
注意をする必要があります。
2、平行型か?相乗効果があるのか?
次に持っておきたい視点は、
『それらのサービスはお互いに
独立していてお互いに関係がないのか?
それとも、その中の1つを伸ばすことで
他の所も伸びるようになっているのか?』
ということですね。
例えば、住宅と資産運用と法人という
3つの分野の相談を行なっていたとします。
これは、お互いに重なる部分は多少
ありますが、顧客像は基本的に違いますよね。
イメージとしてはこんな感じです。
この場合、1つに力を入れても
残り2つは伸びていきません。
これが、並行型のサービスです。
一方で、例えば法人開拓のサービスと、
個人向けのライフプラン作成サービス、
資産運用のサービスを展開していたとします。
この場合、個人向けのライフプラン
作成サービスや資産運用のサービスを
伸ばしても法人開拓の方は伸びません。
しかし、法人開拓を進めていくと、
ライフプランと資産運用は伸びていきます。
なぜなら、法人の従業員が見込み客になるからです。
これは、このようなイメージですね。
このような形になっていれば、
例え複数のサービスを展開していても
相乗効果が生まれます。
このように、平行型にならずに
相乗効果が出るように設計をする
ことは大事なポイントです。
3、それを提供する理由があるのか?
3つ目の視点は、
『あなたがそのサービスを提供する理由があるのか?』
という視点です。
言い換えると、
『なぜあなたはこのサービスを提供しているのですか?』
という質問にしっかりとした回答が
できるかどうか、ということです。
例えば、相続の相談をするにあたって、
自分で相続を経験したこともなく、
相続に関わる仕事もしたことがない状態で、
『今は相続がブームで儲かりそうだから』
という理由で相続相談を始めたとしましょう。
この場合、
『なぜあなたはこのサービスを提供しているのですか?』
という質問に納得できる回答をすることはできません。
しかし、明確な理由や理念を持っていれば、
こういった質問に答えることができます。
そして、そういった人の方が自信を
持ってサービスを提供できますし、
進んで専門知識も吸収できます。
お客さんもそこに魅力を感じてくれます。
それに、個人的にこういった人には
サポートをしてあげたいと思います。
結果として、成功する可能性が高くなるのです。
という訳で、あなたがその
サービスを提供するにあたって、
"その活動に筋が通っているのかどうか?"
ということは大事なポイントになります。
・・・
以上、3つの視点を紹介しました。
もしあなたが、
『どの分野に絞ればいいのかわからない』
と悩んでいるのなら、この視点から
自分のしようとしていることを
改めて考えてみて下さい。
この部分はビジネス全体の根幹になるので、
じっくり考える価値のあるポイントです。