「お金をもらってサービスを
提供する以上、それ以上の
価値を提供しなければならない」
FPの方の中には、こういった
意見を持っている人がいます。
中には、
「払ってもらったお金の
○○倍の価値を顧客に得てもらう」
ということをポリシーに
活動している人もいるようです。
この考えについては、
あなたはどう思いますか?
僕は、この考えは間違っていると思います。
もちろん、完全に全部を否定するわけではありません。
こういった考えを持って
仕事をすることは、非常に
素晴らしいことだと思います。
では、なぜこの考えは間違っていると思うのか?
必要条件ではない
その理由は・・・
『払ってもらったお金以上の
金銭的リターンを提供することは、
十分条件であって必要条件ではない』
からです。
わかりやすく言い換えると、
"払ってもらったお金以上の
金銭的リターンを提供することは
お客さんがお金を払ってくれる
理由の1つだが絶対に必要なものではない"
ということです。
どうですか?
伝わりますかね??
例えば、10万円のお金を頂いて
お客さんに提供できた金銭的価値が
3万円だけだったとしても、
“相談する事で安心ができた"
“今までの考えが変わって、
もっと前向きな見方になった"
“もうこの問題で悩まないで済む
と思うと清々しい気分になった"
という結果が得られれば、
お客さんは満足してお金を払ってくれます。
金銭的リターンが0円の例
例えば、カウンセリング
なんかはそうですよね。
子どもとの関係が上手く行って
おらず、ケンカばっかりしてしまう。
言う事も聞かないし、
お互いにすれ違うばっかり。
どう言葉をかければいいのか
わからないので結局怒ってしまい、
さらに関係が悪化してしまう。。
こんな悩みを持っている人が
カウンセラーに相談して、その結果として
・子どもとの関係が改善された!
・もうケンカをして嫌な
思いをすることもなくなった!
・自分の言う事を受け入れてくれるようになった!
このような状態になったら、
もう喜んでお金を払うはずです。
例え、金銭的なリターンがなかったとしてもです。
FPの仕事も、カウンセリングと
似た要素がありますよね。
なので、こういった理由でお金を
払ってくれることも多いはずです。
もっと別の理由もある
また、そういったものがなくても、
“○○さんとお話できただけで満足です"
“現状の確認ができたから
お金を払った価値があると思います"
“日本の経済に関する最新の情報を
知る事ができて良かったです"
という風に満足する人もいますよね。
これも、金銭的なリターンではありません。
このように、意外と人がお金を
払う理由というのは無数に存在します。
何が言いたいのかというと、
「せっかく人がお金を払ってくれる
理由はいっぱいあるんだから、自分で
その可能性を狭めなくてもいいじゃないか?」
ということですね。
「金銭的な価値を提供しなければ
対価をもらってはいけない」
という枠を外す事によって、
見えてくるものもあると思います。
役に立つトレーニング法としては、
「自分や周りの人がなぜ
お金を払うのかを観察してみる」
という方法がお勧めです。
金銭的なリターンを求めて
お金を使う以外にも、色んな
理由があることに気付くはずです。
あなたもたまには、こういった
枠を外して自分の仕事について
考えてみてはどうでしょうか?
自分が提供できる価値について、
新たな発見ができるかもしれませんよ。