『ウォール街は専門用語で顧客を煙に巻いて利益を稼ぐ、、、。』
先日サブプライムショックで大儲けをした話の映画「マネーショート」をネットフリックスで見たときに、冒頭のセリフがありました。
これを見て思うことがありました。
世の中にはよく分かっていないのに多額のお金を投じる人が後を経ちません。
私たちの身近でも住宅ローン・保険・資産運用、例を挙げればきりがありません。
例えば住宅ローンでは、
「登記」
「担保設定」
「抵当権」
「期限の利益の喪失」
とか日常的に出てくるのですが、
銀行の方々はたしかにこの言葉をかみ砕くことなく、
そのまま説明し、
お客さんは「?」になることがよくあります。
あなたはこれを見てどう思いますか?
いつまで経っても顧客に分かりにくい説明を繰り返す人々を見ると私はいつもチャンスにしか思いません。
FPは翻訳家であり、ニーズは絶えない理由
以下、お客さんからのメール。
「〇〇銀行のHさんにも伺ったのですが、どうにも私には理解できませんでしたので、もう一度昆さんに質問させてください。」
つい先週のことです。
この日私は、
どうしても外せない用事があり銀行の契約に同席できませんでした。
事前に銀行の担当者にもそのことは伝え、
分かりやすい説明をしてくださいとお願いしていたのですがやはりだめでした。
ちなみに顧客は社会的地位の高い仕事をされておりかなりの頭脳をお持ちです。
それでも理解が出来ず、理解ができていないまま
その場を終えてしまっているということに私はいつも違和感を感じます。
それは契約ごとに理解していなくても契約をする人が大半と言う事実と、
銀行が何とも思っていないということです。
躊躇なく専門用語を繰り返す銀行員を見てお客さんが付いていけてないのに
その場をそのままやり過ごしてしまうのは相手のことを大事に思っていないのではないかと思ってしまうのです。
私自身、銀行の契約時には同席しても意味がない存在なのですが、
いつも決まって行くようにしています。
それはそこに、紛れもない価値があるからです。
あなたも気づいていないFPの価値
ここまでの話はセミナーで話すと鉄板でうけます。
世の中にはよくわかっていない借用書にご丁寧に印鑑証明書を添えて実印を押してしまう人が後を絶ちません。
あなたもそうではないですか?
という問いかけです。
どうですか?
FPであるあなたは金融の知識には明るいでしょうからきっと共感はしてくれないと思いますが、
例えば初めて家づくりをする、
初めて住宅ローンを組む一般のお客さんは十中八九共感してくれます。
実際問題、よく分かっていない状態で住宅ローンを契約しても問題になることはさほど多くはないでしょう。
しかし大事なのは、
すべての意思決定においてよく分かっていないものをお金を投じたり印鑑を押すのはやめましょうとということです。
至極真っ当なことなのですがこれが出来ない人があまりにも多いのです。
FPは顧客の利益を守る存在
最近保険業法の改定や保険会社が有利になるルールの変更が相次ぎこのままFPを続けていけるかどうかを悩んでいる人をよく見かけます。
結論から言うと保険会社に依存しているFPはこのままやっていくのはできないと思います。
自分がどんなに努力しようにもルールを変えられてしまってはどうしようもできないからです。
コミッションに依存すると、
コミッション元のルールに流されるしかないのです。
しかし一方で、
顧客の利益を守るというスタンスを一貫して持ち、そこに対する価値を生み出していけばあなたが食いっぱぐれることは絶対にありません。
なぜなら顧客はあなたに相談することにメリットしかないからです。
価値は身近なところに溢れています。
取引に同席・翻訳だけでもそれは十二分にもあるのです。