9割の人が逃している利益とは?

石塚駿平

マーケティングの世界では、
こんな格言があります。

『もしあなたがフロントエンドで利益がでているなら、
それはその10倍の利益を逃しているだけだ』

この格言の持つ意味を理解できるかどうかで、
残る利益の額に雲泥の差が出てくる。

これは、それほど重要な考え方です。

まず、念の為にフロントエンドという
言葉について説明をしておきましょう。

フロントエンドとは、

『初回にお客さんに売る商品やサービス』

のことです。

今まで会ったことのないお客さんが
あなたの所に来てお金を払ってくれるサービス、
ということになります。

ライフプランの作成だったり、
住宅ローンの相談などですね。

初回で利益が出るということは・・・

もしあなたが、こういったフロントエンドのサービスで
利益が出ていて、それだけで満足をしているのなら・・・

その後ろにある莫大な利益を逃している。

それが、この格言の意味する所です。

こういうことを言うと、

「でも、新規のお客さんを集めて利益を出して、
また次の新規をお客さんを集める。それが普通でしょ?」

と思うかもしれません。

しかし、ここで言っているのは、
そういった考え方がダメだ!ということです。

もっと詳しく説明しましょう。

あなたに質問ですが、全く新しいお客さんと、
一度取引をして満足してくれたお客さん。

どっちがあなたを信頼してくれていますか?

・・・

一度取引をして満足してくれたお客さんですよね。

では、信頼関係が既にできているお客さんと
まだ信頼関係ができていないお客さん。

どちらがあなたのサービスを申し込んで
くれる確率が高いですか?

・・・

信頼関係ができているお客さんですよね。

ということは、新規のお客さんを追い続けるのではなく、、、

一度取引をして満足してくれたお客さんを
相手にした方が効率的に利益をもたらしてくれる。

ということになります。

あなたのサービスを受けて、
大満足しているクライアントの顔を
思い浮かべてみて下さい。

その人に新しいサービスを売るのと、
まだ顔も見ていない人に売るのとでは、
全く難易度が違いますよね。

既存客から利益を上げる

通常、新規のお客さんにサービスを申し込んでもらうのは、
既存のお客さんと比べて5倍難しいと言われています。

つまり、新規客だけを追い続けることは、
わざわざ利益が出にくい所だけに
手を伸ばしているということになります。

なので、

『もしあなたがフロントエンドで利益がでているなら、
それはその10倍の利益を逃しているだけだ』

という格言があるのです。

フロントエンドで利益が出ているのなら、
バックエンド(初回取引以降の取引)を
販売すればその10倍の利益が得られる。

と言い換えることもできます。

本当にマーケティングがわかっている人は、
既存のお客さんから利益を上げる仕組みを持っています。

一度取引をしたお客さんに、
また喜んでもらいながらお金を
払ってもらう形を構築しているのです。

ほとんどの人ができていない

しかし、こういった考え方が
すっぽりと抜けている人は多いです。

実際に、

「一度取引が会った人にどんな形で
フォローアップを行なっていますか?」

と聞くと、、、

「それが、やってないんですよねぇ・・・」

と、ちょっと後ろめたい顔をしながら
答えてくれる場合がほとんどです。

個人レベルでやっている人はもちろん、
大きな会社組織の場合でもそうです。

なんて、、、もったいない。。

宝の持ち腐れです。

もしあなたが初回の取引しか頭の中にない場合は、
考え方を改めた方が良いかもしれません。

その為には、まず前提条件として
次の2つのことをしっかりと行ないましょう。

1、既存客との絆を保つ

人は忘れる生き物です。

例え一度あなたに満足した体験を
提供してもらっても、時間が経てば忘れます。

なので、何かしらの形で接触を続ける必要があります。

一番お勧めなのはニュースレターを発行することですね。

FPとしての知識や考え方を提供したり、
あなたの趣味や子どものこと、
この前行ったお店のことを発信しましょう。

これをやるのとやらないのとでは、
既存客との”心理的な距離”が違ってきます。

他にも既存客向けのメルマガを発行する方法も
ありますが、紙媒体の方が効果は高いです。

また、既存客向けのセミナーや軽食パーティーを
開いて対面で会うのも良いですね。

2、既存客に対してのサービスを持つ

次に、既存客向けのサービスを持つ事です。

これは何かの本で見たのですが、

『私はお客さんと仲良くなって、
お中元やお土産をもらったと喜ぶ人がいる。

しかし、それではダメだ。

“お返しをしたい”という気持はあるけれど、
その気持を表す方法がないからそうしてるだけで、
もし有料のサービスがあればそっちに申し込むだろう。

ビジネスをしている以上、
お客さんの好意はモノではなく
お金で受け取れるような仕組みが必要だ』

と書かれてありました。

一理ある考え方だと思います。

既存のお客さんの抱えている悩みや問題を理解した上で、
それを解決するサービスを用意しましょう。

・・・

もしあなたが新規客しか追っていないのであれば、
この2つをやるだけで確実に売上げは上がります。

『もしあなたがフロントエンドで利益がでているなら、
それはその10倍の利益を逃しているだけだ』

この格言を本当に理解することができれば、
ビジネスのやり方は変わってくるはずです。

軽く受け止めずに、しっかりと考えてみて下さいね。

石塚 駿平
株式会社FPライズ代表。独立FPに専門特化したコンサルティング、セミナー開催などを行っている。現在は依頼のほとんどを断っているが、相談料5万円の住宅相談をネットから月10名集客、開業コンサルティングを行なったFPが独立後15日で100万円以上の売上げを達成など、多くの成果を上げている。

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