形の無いサービスを売る方法

石塚駿平

「形のないサービスを売るのは難しい」

 

FPの方と話していると、

よくこの言葉を耳にします。

 

きっとあなたも、

同じことを思っていると思います。

 

確かに、形のないものを売ることは、

形のあるものを売るよりも難しいですよね。

 

例えば、傘を売る場合を考えてみましょう。

 

傘が欲しいと思ったら、傘をレジまで持っていき、

ポケットから財布を取り出てお金を払えば傘が手に入ります。

 

これは、誰もがわかりきったことですね。

 

お金を払えば傘というものが手に入るので、

特に説明をする必要もなくみんな買ってくれます。

 

ところが、FPサービスはそうはいきません。

 

「保険相談やってます」と宣伝しても、

それだけで申し込んでくれる人はいませんよね。

 

理由は、一体何が手に入るかよく分からないからです。

 

 

じゃあ、どうすればいいの?

 

 

無形のサービスを売るのは難しい・・・

 

でも、FPとして食っていく為にはその無形のサービスに

申し込んでもらわなきゃいけないですよね。

 

じゃあ、一体どうすればいいのか?

一緒に考えていきましょう。

 

話を戻して、傘を買う時のことを考えてみましょう。

 

ちょっと想像してみて下さい。

 

あなたは、仕事に行く前に朝の天気予報を見てみると、

降水確率は30%くらいだったので、

「傘を持っていかなくてもなんとかなるかな〜」

と思いながら仕事に出かけます。

 

仕事から家に帰る途中、雨のことなんてすっかり忘れていたけど、

雲行きは怪しく、今にも雨が降り出しそうな雰囲気。

 

「もしかしたら、雨が降り始めるかも・・・」

そう思った矢先に急に強めの雨が降り出してきます。

 

慌てて近くにあったコンビニに駆け込み、

お店の入り口に置いてあった傘に手を伸ばす。。。

 

さて、こんな状況になった時、

あなたが欲しいと思ったものは何ですか?

 

「そりゃ、傘が欲しかったんだよ」

 

そう思いましたか?

 

でも、ちょっと待って下さい。

もうちょっとよく考えてみましょう。

 

 

本当に欲しいものとは?

 

 

突然の雨に降られたこの状況で本当に

欲しいものとは・・・

 

「雨に濡れないで家に帰ること」

 

じゃないですか?

 

傘というのはあくまでその為の手段であって、

他の方法で雨に濡れないで家に帰ることができたら、

それはそれでOKなはずですよね。

 

レインコートを使っても、

家族に車で迎えにきてもらうという方法もあるはずです。

 

この話から何がいいたいかというと、、、

 

 

人は物そのものよりも「結果」が欲しい

 

 

ということです。

 

この場合は、傘そのものよりも、

「雨に濡れないで家に帰る」という結果が欲しかったはずです。

 

「雨に濡れないで家に帰る」という結果が欲しかったから、

それを実現する為の手段としてたまたま傘を選んだだけに過ぎません。

 

人は誰しも、「得られる結果」を求めているのです。

その結果が得られるのであれば、手段は関係ありません。

 

これは、無形のサービスでも

全く同じことが当てはまります。

 

保険相談をするにしても、

相談それ自体をしたいのではありません。

 

「相談をすること」ではなく、

「相談をして得られる結果」が欲しいのです。

 

つまり、どういうことかというと、

無形サービスに申し込んでもらう時も、

 

 

「得られる結果を伝える」ことが重要

 

 

ということです。

 

別に、お客さんになる人は相談自体を

したいと思っているわけではありません。

 

だから、相談自体をアピールしても仕方ないんですね。

 

「保険相談やってます!どうですか!?」

「保険の相談に乗りますよ!相談してみませんか?」

 

といくら言ったとしても、申し込む気になる人はいません。

お客さんは「相談をして得られる結果」が欲しいのであって、

「相談をすること」が目的ではないからです。

 

だから、無形サービスの申し込みを取りたいと思ったら、

「相談をしたらどんな結果が得られるのか」をアピールする必要があります。

 

・相談をしたら、どんな良いことがあるのか

・相談したら、どんな問題を解決できるのか

 

これを、しっかりと伝えるのです。

 

 

どっちに申し込みたいですか?

 

 

ちょっと、具体例を挙げてみましょう。

 

保険相談の申し込みを取りたい

AさんとBさんがいるとします。

 

Aさんは、お客さんが「得られる結果」が欲しいと

わかっていません。一方、Bさんはそのことを理解しています。

 

Aさんの打ち出すメッセージはこんな感じになるでしょう。

 

「私はファインナンシャルプランナーで、保険相談をやっています。

保険のことなら何でもお気軽にご相談下さい。」

 

一方、Bさんのメッセージはこんな風になります。

 

「私の保険相談を利用すれば、、、

 

適切な保険の入り方がわかり、

ムダな保険料を払わないで済むようになります。

 

月に1万円の節約できるケースも少なくなく、

その場合は20年くらいの期間で考えると200万円以上の節約になります。

 

200万円の節約ができれば、家族でちょっと贅沢な旅行にいったり、

楽しみにしている趣味を存分に楽しむことができるようになりますよ!

 

さらに、必要な保障もしっかりと理解することができるので、

万が一の事態があってもお金の問題が少なくなります。

 

それに、どんな事態になったらどれくらいのお金が入るのかがわかるので、

今迄よりも安心をして日常生活を送ることができるようになります。」

 

・・・

 

どうでしょうか?

 

この2人だったら、Bさんの方が魅力的に見えませんか?

 

それに、Aさんの方は何を提供できるのかがわかりづらいのに比べて、

Bさんの場合はサービスの内容がわかりやすいのではないでしょうか。

 

 

「得られる結果」に焦点を当てれば、

サービス内容も明確になる

 

 

このように、「相談の結果何が得られるのか」

ということを伝えてあげれば、

無形サービスでも内容が理解しやすくなります。

 

無形サービスにも「形を与える」

ようなことができるようになるのです。

 

そうすれば、売るのが難しいサービスでも、

申し込みを獲得することができるようになります。

 

あなたが、「形のないサービスを売るのは難しい・・・」

と考えているのなら、、、

 

「あなたのサービスを受けることによって

得られる結果は一体何なのか?」

 

を考えてみて下さい。

 

そして、それを具体的なメッセージにして

伝えていきましょう。

 

そうすれば、お客さんにもサービスの価値を

理解してもらうことができるようなります。

石塚 駿平
株式会社FPライズ代表。独立FPに専門特化したコンサルティング、セミナー開催などを行っている。現在は依頼のほとんどを断っているが、相談料5万円の住宅相談をネットから月10名集客、開業コンサルティングを行なったFPが独立後15日で100万円以上の売上げを達成など、多くの成果を上げている。

関連記事