説得力のある文章を書く秘訣

石塚駿平

あなたは、人が書いている文章を見ながら、
こんなことを思った事はありませんか?

「何かこの文章はしっくりこないな〜。
言ってる事は正しそうに聞こえるんだけど、
何か納得できないっていうか、説得力がない・・・」

一方で、こういう体験をしたこともあるはずです。

「この人の言っていることはしっかりしている。
伝えていることに説得力があるし、信頼できるな。」

僕もよくFPの方が書いている文章を見ますが、
前者のような印象を受ける文章が多くあります。

中には「信頼できる!」と思う文章もありますが、
なかなか巡り合うことは少ないです・・・

違いが生まれるのはなぜ?

実は、この印象の違いというのは、
ある1つの要素によって左右されます。

この要素があるかどうかによって、
その文章が説得力のあるものになるのか、
信頼できない怪しいものになるのかが決まってくるのです。

その要素とはどんなものだと思いますか?

それは・・・

「理由が書かれているかどうか」

です。

これが、説得力のある文章と
説得力のない文章の一番の違いです。

「理由」が行動を変える

その昔、このことを示すある実験が行われました。

どのようなものかというと・・・

コピー機の行列の先頭に実験の被験者が行き、
先にコピーをとらせてくれるように頼みます。

この時、「すみません、5枚なのですが
コピーを取らせて頂けませんか?」

と単純にお願いした場合は60%の人しか
応じてくれなかったが、

「すみません、5枚なのですが急いでいるので
コピーをとらせて頂けませんか?」

と理由をつけてお願いすると、
何と93%の人が応じてくれるという結果がでました。

「理由」が人の行動を変えたのです。

これだけ、「理由を示す」ことは
パワフルな力を持っているということですね。

どちらが説得力がありますか?

ではでは、実際に文章で書いてみましょう。

いくつか例を出して見たいと思います。

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ケース1:(理由がない例)

住宅購入は、買った後に後悔する人が後を絶ちません。
後悔をしない為には、しっかりと下準備をする必要があります。

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ケース1:(理由がある例)

住宅購入は、買った後に後悔する人が後を絶ちません。

実際に、日経ホームビルダーが1023人を対象に調査を行った所、

実に32.7%の人が「もう一度家をつくりなおしたい」と答えています。

後悔をしない為には、しっかりと下準備をする必要があります。

 
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ケース2:(理由がない例)

私は保険の見直し相談を行っています。
見直しを行うことで、数百万円の節約ができる場合もあります。

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ケース2:(理由がある例)

私は保険の見直し相談を行っています。

見直しを行うことで、数百万円の節約ができる場合もあります。

なぜなら、保険会社や代理店が手数料目的で契約者様に不利な
提案をしてしまい、ムダな保険料を払ってしまうケースがよくあるからです。
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ケース3:(理由がない例)

住宅購入をする時には、FPに相談すると数百万円の節約ができます。

これからマイホームを買う方は、是非ご相談下さい。
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ケース3:(理由がある例)

住宅購入をする時には、FPに相談すると数百万円の節約ができます。

なぜなら、「有利な住宅ローンの選択」「火災保険料の節約」

「つなぎ金利の節約」「生命保険の見直し」等のアドバイスができるからです。

住宅購入のお金のプロの立場から、自分だけでは気付かない点をアドバイスします。

これからマイホームを買う方は、是非ご相談下さい。

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どうでしょうか?

簡単に理由をつけてみましたが、
こっちの方が説得力がありますよね。

全ての主張には理由が必要

人は、何かの主張を聞くと必ず
理由を聞きたがります。

「私はFPとして独立します」

「私の夢は○○です」

「これを買うとお得ですよ」

「これは他のサービスよりも優れています」

こういったことを聞くと、
真っ先に出てくるのは「何で?」という質問です。

そして、この質問に答えられないと
相手に自分の主張を受け入れてもらうことができません。

上の質問に、「え、何となくです・・・」

とか答えられたら、まったく説得力ないですよね。

逆に、ちゃんとした理由を伝えることができれば、
相手はちゃんと納得してくれます。

あなたの文章には、

「理由」がしっかりと書かれていますか?

もし忘れているかも知れないと思ったら、
意識して書いてみて下さい。

それだけで、文章の説得力が
断然変わってくるはずです。

石塚 駿平
株式会社FPライズ代表。独立FPに専門特化したコンサルティング、セミナー開催などを行っている。現在は依頼のほとんどを断っているが、相談料5万円の住宅相談をネットから月10名集客、開業コンサルティングを行なったFPが独立後15日で100万円以上の売上げを達成など、多くの成果を上げている。

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