ボッタくりiDeCoに思う未来

昆知宏

「あー、これはないわぁ。」

思わず相談者の前で自然と出てしまったセリフ。

iDeCoを使った運用でポートフォリオについての考え方について先日お話をさせていただいたのですが、、、私は勉強不足でした。

私個人はSBI証券のiDeCoを使っているので、その前提でいろいろ話をしていたのです。

SBI証券であれば万全とは言えませんが、SBI、楽天、マネックスあたりであればある程度は自分の思うようなポートフォリオが組めますよね。

信託報酬の低いインデックスファンドのラインナップは揃っているので、あとは自分のお好みでという感じです。

都会の方は分からないのですが、地方の場合は、ある程度大きな企業に所属している方は最近は地元の金融機関の企業iDeCoに入っている方が多くなっています。

ところが十分な知識がないので、感覚的には80%くらいの方がただその銀行の預金でiDeCoを運用しているのが実情です。

ライフプランの相談がてらiDeCoの話になって、一緒に中を見せてもらったりするのですが、私はとても落胆しました。

ここまで酷いボッタくりiDeCoだったとは…

金融リテラシーとは?

結論から言うと、iDeCoの商品ラインナップは8本くらいでした。

うち4本が預金。

その他4本はすべてアクティブファンド。

株100が一本と、その他はバランスで債券25、50、75%というリスクによってコントロールされているようなものでした。

まず衝撃を受けたのは、インデックスがないということでした。

何かしらインデックスはあるというだろうというのは、単に私の思い込みのようでした。

仕方ないのでアクティブの中身を見てみると、まずその信託報酬の高さにビビりました。

1.8%くらいの信託報酬でこのご時世にはなかなかのもの。

債券75%バランス型でこの手数料はどうなのだろうかという感じです。

成績が良ければまだいいものの、当然ながらインデックスを上回ることができておらず、この中からしか選べないのは酷としか言えない状況です。

まあ、それでも運用しないよりは遥かにマシと言えばそうですが、これはあまりにも誠実ではないというか、相手の知識がないことを前提としている売り手本位の構造になっていることにとてもガックシきました。

インデックスでポートフォリオを自分で組もうと思っていた相談者さんもガックシ。

私が直感的に、こういう商売の仕方は長続きしないだろうなと思いました。

銀行経験者の方からすると、「何を今さら」的なことだと思うのですが、私は結構衝撃でした。

お金の教育はもっと普及されるべき

相談者のライフプランを作ると資産運用を既にされている方もいらっしゃいます。

しかし地方においてはまだそれは少数派。

感覚的には1/5くらいですね。

せいぜいつみたてNISAをやっているという程度です。

しかしライフプランをリアルに作っていると、老後の資金不足に陥る家計は近年顕著にみられます。

特に私は住宅分野が専門なので、近年の不動産高騰にも関わらず年収上昇が比例してついてこない現状から、老後の収支が厳しくなる方が大変多くなっています。

最近とてもこういう流れが増えていて、ちょっとブルーです。

あなたの相談者はどうですか?

それを解決する一手は間違いなく資産運用なのですが、興味関心がない層に私の立場から説明してもそもそも響かないので、歯がゆい思いが続きます。

子育て世帯は無理をしてでもマイホームを買いたいという意向が強く、月々の返済額を少しでも抑えるためにローンは変動。

資産運用できる余裕はなく、せいぜい学資保険にお金を何とか回せるくらい。

そんな中で限られた一部がセミナーに行って学ぼうと努力しても、結局保険を売られかえって家計を悪化させている。

最近こういうのばかりです。

金融機関の方のノルマが最近激しくなっているのを肌で感じているので、お金のプロと付き合えば付き合うほど、お金を吸われるなんていう皮肉に気付いている人はまだまだ少数派ということに危機感を感じています。

独立FPよ、立ち上がろう

私はFPとして独立して7年経ったのですが、結局その時と状況はほとんど変わっていないように思います。

当時は独立FPが黎明期なんて言われていましたが、まだ黎明期のままのように思います。

都会では違うのかもしれませんが、地方ではそうですね。

やっぱりみんな売りたい商品が決まっていて、そこにゴールさせるための独自の方法を語る人が多いというか、ただフラットに相談できる相手というのが本当に少ないです。

もちろん、そういう人はいると思うのですが、私が知らないということは一般の他の人も知らない可能性が高く、相談をすることが容易ではないということです。

やっぱりそうなると、世の中にはFPが飽和しているほうに思うし、実際そうだとも思うのですが、お客さんの立場に立って相談にのってくれるFPってまだまだ少なくてチャンスだと思うんです。

ただそのスタイルで食べていくのは困難という事実も知っているため、ビジネスモデルを考える必要がありそうですね。

そこは首都圏で成功している人のモデルを再現するとかでもいいと思うのですが、こういうのはFPというよりも国が努力すべきなのか、考えてしまいます。

しかしいずれにしても、保険をゴールにしないスタイルは絶対に相談者からはニーズがあり支持されるのは明確です。

業法の絡みもありますが、できる人は実際にそれで生計を立てているし、私の周りにも「本当はそういうことをしたい!」という人はかなり多いです。

みんなであと一歩を踏み出せば、あっさりと世の中の流れは変わるのかもしれません。

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この記事を書いた人

昆知宏

新潟の住宅会社に営業として勤めた後、『特定の会社に属さずに、客観的な立場から住宅購入をサポートできるFPになりたい』という想いの元独立。住宅購入を専門とするFPとして、新潟でこれから家を買う方への相談を行っている。コンサルティングフィーは土地建物価格の1%と高額ながら、多くの顧客に支持されている。

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